やなぎょん 政治経済を勉強中!

最近は「政府の財源」について勉強しています.勉強不足・間違いがあるかもしれませんが,あくまで備忘録として公開していきます.経済のエキスパートの方からは,是非優しいアドバイスをお願いします.

2020-01-03から1日間の記事一覧

12.MMT批判者の中には,国民の理性を本質的に疑っている人もいる

※この記事はMMTが分かっている人にとっては全くおもしろくない,愚にもつかないような議論なので,熱心なMMT批判者以外は読まなくて良い. 加谷珪一氏の興味深いMMT批判の記事を見つけたので,私なりにコメントをしたい. この記事では「MMTがなぜ経済学的に…

11.無駄な公共事業とベーシックインカム

再度,中野剛志氏「奇跡の経済教室」でのトピックを取り上げたい.中野氏は【基礎知識編】のp69で 『もちろん,デフレの時の政府の支出は,無駄なものにではなく,必要なもののためになされたほうが良いのは,事実です.(中略)しかし,「無駄な公共投資を…

10.経済的イデオロギーの硬直化が国を滅ぼす

これもどちらかと言うと政治の話である. 基本的な概念は中野剛志氏の「奇跡の経済教室」p53で示されている図をベースとし,独自の考察も行う. 現在の日本の老舗政党[1]の経済政策は以下のように大別できる. 右派:自由競争,グローバル化,格差拡大を容認…

9.格差拡大はインフレに対するブレーキ装置である

ここでは経済の話というよりは,どちらかと言うと政治の話をする. これまで述べてきたのは「デフレ時は,個人消費(家計消費)を財政出動で過熱することでインフレ側に傾かせていくのが正しい」ということである(財源はMMTの所で議論した通り,『税金 ≠ 財…

8.「国の借金」を少しずつ削る方法

ここまで読んだ方は,MMTが実践的だとわかっただろう.もちろん,具体的なインフレターゲットについては,主流経済学の力が必要である.MMTの功績(の限界)は人類に「資本主義に必要なのは高精度・高安定のインフレターゲットを考えることで,デフレを維持…

7.MMTがあれば税金は要るの?要らないの?

これまでの記事を読んでいただけた方は「税金=財源」とする考え方が如何に不要なものか,大体理解していただけただろう. では,夢の「無税社会」は実現できるのだろうか?私個人としては,「無理すればできるっちゃできるけど,税金には非常に便利な使い道…

6.結局,MMTとは何だ?(後半:政策実行)

MMTについての悪い風評としては,「MMT推奨派はとにかく国債を乱造して,何も考えずに平気でいる.財源のことは全く頭にない」だろう.以下に,これが表面的な理解,すなわち風評被害である事を記す. 5で述べたとおり,信用創造の原理から,「信用創造によ…

5.結局,MMTとは何だ?(前半:批判的意見から)

これまでの議論(特に記事3)より,各国政府は遅かれ早かれ国債は乱造される宿命であったとわかった.悪意(政治家の癒着)よりも,原理的に仕方がなかったという側面が強い. では我々はこのまま,借金まみれになって財政破綻するしかないのか?あるいは記…

4.プライマリーバランス戦法は「大失敗」だった

これまで長きに渡り,財務省は「プライマリーバランスの達成」に命がけで取り組んでいる.彼らの努力は尊いものであるが,しかしながら,これが成功し続けると遅かれ早かれ国は滅ぶ.なぜ財務省がプライマリーバランスに命をかけるのかの根拠は【補足2】で述…